2012年5月28日月曜日

Zabbix 2.0がリリースされました

2012/05/21、ついにZabbix 2.0がリリースされました(Zabbix 2.0リリースのスペシャルニュースレター)。1.8から2年6ヶ月、2.0のリリースはいつになるのかという質問をたくさん頂いたので、リリースを待たれていた方も多くいらっしゃるのではと思います。

2.0の主な機能はZabbix SIAのサイトにまとまっているので、ここでは改めて解説はしません。必要に応じて以下のページを参考にして戴ければと思います。(ドキュメントは未翻訳です)

その他には、以下の記事、資料などが参考になると思います。

今回、1.8から2.0までの間に2年半もかかってしまった理由としては、1.8で新機能を追加してしまったことでその追加機能の開発工数やバグフィックスなどで時間が割かれてしまい、2.0の開発に時間が割けなかったからだ、とAlexeiは言っているのですが、個人的には以下の要因もあると思っています。

  • 1.8から大規模なシステムでZabbixが使われ始めていて、パフォーマンス改善のための修正なども多くなってきていること
  • 2.0ではWebインターフェースの一部分を根本的に入れ替えていること。特にJavaScriptのライブラリをprototype.jsからjQueryに変更や、インターフェース翻訳にgettextを使うなど
  • 2.0では多数の新機能が追加されていること

Zabbixサーバやエージェントのコードは早いうちから安定していたものの、Webインターフェースはリリース直前まで修正が行われてたように思います。

第5回 ZABBIX-JP勉強会でAlexeiも話していたのですが、2010年の初めに「2010年の9月に2.0をリリースする。リリースできなければ帽子を食べる(日本で言うと針千本を飲むという感じです)」と話していたものが、同じことをあと2回(2010年9月、2011年5月)言っているので、そのくらい予定から遅れていた、ということになります。

2.0がリリースされたとき(私は日本にいたので参加していないのですが)、Zabbixのオフィスで2.0のリリースパーティでAlexeiが帽子を食べましたという記事があるので、こちらもどうぞ。

Zabbix社では次の2.2に向けての開発がすでに始まっています。クラウドコンピューティングEXPOのセミナーでも発表したのですが、2.0以降は以下のリリースポリシーに変更されます。

  • 9ヶ月ごとにメジャーバージョンをリリース
  • マイナーバージョンではバグフィックスのみ。仕様変更や新機能の追加は行わない

9ヶ月ごとにメジャーバージョンがリリースされることで、新しい機能をより早く使うことができます。ただ、これまで1.8のマイナーバージョンでも仕様変更をともなうバグでも修正が行われてましたが、2.0以降は次のメジャーバージョンを待つことになる場合もあると思います。必要な機能修正/追加要望は早めにお願いします。

また、上記Alexeiの資料にもありますが、Zabbixでは2.0以降の開発の方向性としては以下のことを考えています。

  • より高品質なソフトウェアをリリースするための取り組み
  • WebインターフェースにMVCモデルを
  • Webインターフェースをよりユーザーフレンドリーに
  • プラグインアーキテクチャ
  • HAや冗長化を含む水平方向のスケーラビリティ

近日中に2.2のロードマップを公開予定なので、こちらも期待頂ければと思います。

Zabbix 2.0のソースコードはZabbix SIAのダウンロードページからダウンロード可能です。

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